今月の代表からの一言
平成23年2月

新年を迎えたと思っていると、もう1月が過ぎてしまいました。
寒い日が続き、まだまだこたつから出られない日が続きます。こんな時こそ、じっくりと新たな計画を考える絶好のチャンスです。
教養講座「地元学を考える」が、1月で85回を終了しました。毎月1回の定
期開催で8年目に入ります。私たちの周囲にはすばらしい人たちがたくさんいます。その人たちから毎回多くの感動を頂き、また、直接話ができることでうれしくなります。
継続することで見えてくる課題、それを解決するための新たな計画、それは一つの連続性の中で見えてきます。新年度(4月以降)の新たな計画も検討中ですので、期待して頂きたいと思います。
平成23年1月
2012年、辰年。シャロームにとって大きな変化の年を迎えます。
新年おめでとうございます。
2012年、辰年。シャロームにとって大きな変化の年を迎えます。
2年半の「ユニバーサルデザイン製品の開発支援事業」(UDセンター事業)が3月で終了するのを機に、4月から一般社団法人シャローム福祉会を設立、別法人による授産施設の開所に向けた準備が進められています。「まちなか夢工房」での障がい者受入が限界に来ていることから、より広い障がい者支援体制の構築を目指しています。
大波地区の営農倶楽部のみなさんと取り組んできたひまわり栽培、ひまわりの種を原料にしたひまわり油による授産製品の開発は、原発事故による放射能汚染で中止せざるをえない状況となりました。反面では、昨年は災害支援として多くのひまわりの種がふくしまに送られ多くの花を咲かせました。今年は、これらの支援を頂いた全国のみなさんに「シャローム」から食用油を取るための種を送り栽培に協力していただき、これを施設の授産製品とする新たな「ひまわりプロジェクト」を計画しています。ひまわりを通して全国の支援者を繋ぎ、ふくしまの状況を伝え、放射能汚染への長期的な取り組みに役立てて行きたいと考えています。
教養講座「地元学を考える」が1月で9年目に入り、4月で100回を迎えます。毎月一回の定期開催で、休んだ月がなく皆勤賞と自画自賛しています。毎回、新たな講師のみなさんとの出合い、新たな発見の中で進められています。その楽しみが継続の原動力となっているのでしょう。今年も続いていきますのでお気軽にご参加ください。
震災・原発事故以来、災害支援の活動を行って来ましたが、今年も状況変化に対応しながら継続されていきます。子どもたちの保養プログラム、県外避難者を支援する県外支援者のネットワーク化など新たな取り組みが本格化していくものと思われます。
今年は、私たちシャロームにとって、そしてふくしまにとって、未来を方向づけていく重要な年となっていくものと思います。みなさんとともに未来を切り開いていきましょう。
今年が良い年になりますように、シャローム。
平成23年12月
師走を迎え、今年も慌ただしく過ぎ、残すところあと僅かとなってきました。3月11日を境に、時間の過ぎ去るスピードが加速しているのではないかと思えてしまいます。
地震、津波、原発事故と3つの大災害から9ヶ月が経過し、緊急時の災害支援から平常時の生活再建支援へと支援の内容が変化する中で、その災害の質の違いが明らかとなってきています。地震・津波では、危険をはっきり見ることができ、その危険が過ぎ去ったことを知ることができます。その被害の大きさには目を見張りますが、再建への道筋を描くことができます。しかし、原発では、その様相を異にしています。緊急時の対応は、すべて社会の混乱を最小限に留めようとするための判断が優先し、災害時の緊急対応の原則である「人命の救済」とズレが生じているように思えてなりません。
混乱の危機が少なくなってきたと判断されてきたのでしょう。徐々に緊急時の基準が平常時の基準に変更されてきています。平常時の基準が提示されることで、福島の位置は微妙に変化して行きます。緊急時には安全と言われ、そのまま生活を続けて来ていますが、平常時の基準では、危険区域に判断されてしまいます。大波地区では、緊急時の安全基準を超えるセシウムが米から検出され、高濃度に汚染された土地であることが実証されたかたちとなってしまいました。
これからの福島をどのように変えていくのか、再建への道筋が見えない状態が続いていますが、新たな年に向けて、希望を持って前進していきたいものです。
平成23年11月
11月、原発事故から8ヶ月が過ぎようとしています。まだ桜の花も咲かなかった季節からいつの間にか季節はめぐり、木々の葉はすっかり落ちてしまいました。カレンダーも残り少なくなってしまいました。地震以後の慌ただしさも少し収まり、今後を見直す時期に入ってきたようです。
避難してきた人たちは、避難所が閉鎖され仮設や借り上げ住宅にすべて移り生活再建に向けて動き始めています。福島市民は、放射能線量が高いのを知りながらも「直ちに健康に影響はない」と言う言葉を信じて、不安を感じながらもほどんと普通の日常生活に戻っています。表面的には収まってきているようにも見えます。
しかし、原発事故の恐ろしさは、これからのように思えます。汚染マップが明らかとなり、福島市の汚染状況が細部まで明らかになってきました。異常に高いホットスポットも存在しています。すべてが平常時に戻ったかのようになってきたとき、安全基準が、あのときは非常時の基準でしたので平常時の基準に戻しますと言われても、なかなか納得のいくものではありません。普通なら危険ですが直ちには影響がないと言うことは、長期的には影響が出てくる可能性が高いということでしょうから。そのような状況に長期間生活し、今も居続けているわけです。除染の掛け声だけが大きくなってきていますが、不安は残ります。
私たち一人一人ができることを真剣に考え学び、地道に一つ一つ実行していくことが少しでも不安を減らしていくことに繋がり、この福島に生活していくだと思います。子どもたちを週末だけでも伸び伸び野外で生活させようと、週末保養プログラムが始まっています。福島の声を世界に届けようと「ふくしま会議」が計画されています。長期ビジョンに基づく活動が求められてきます。出来ることから一歩一歩進めていきたいと思います。 シャローム
平成23年10月
10月に入ると秋の色が一挙に深まる。夏には青々としていた田園も、一面が黄金色に変わる。今年の稲のできは、例年になく良いという。
1.2日と、尾瀬ヶ原の至仏山に登る機会を得た。里ではまだ紅葉にはもう少し時間が掛かりそうであるが、既に初霜も降り、一面の湿原は黄金色のじゅうたんを敷き詰めたようである。至仏山と言われるいわれは知らないが、山頂まで尾瀬ヶ原から一直線に登っていくため、運動不足の身
には大変こたえる。しかし、一歩一歩登っていくことで、尾瀬ヶ原が眼下に広がり雄大な景色となっていく。大自然の中に一歩一歩取り込まれていく。無心に登り続けることの中に、仏に至る心境を昔の人々もみていたのかもしれない。
この尾瀬は、日本の環境保護運動の発祥の地と言える地でもある。環境省の立看板が至るところに見られる。木道には、東京電力の焼印が押されている。尾瀬の環境保護には東京電力が深く関わっている。
自然環境を守ることの大切さを、今ほど日本中が知ることとなったときはない。大自然のめぐみを謙虚に受けとめ、それを守っていく姿勢こそ平和な社会の原点であろう。企業もまた市民社会の一員として、社会的使命を自覚した行動を願うのみである。 シャローム
平成23年9月
9月に入ると、これまでの猛暑が嘘のように涼しさを増し、秋の色を強めていきます。 稲の刈り入れ、早場米の出荷の話題が……。
台風の話題が……。
ひまわりの収穫の話題が……。
例年の秋の話題。しかし、今年は、内容の取り上げられ方が少し違うようです。
今年の稲の成育は大変良いといわれています。しかし、今年の米は食べられるのか、という不安から昨年の米が買われているとか。今年の米には、放射能が入っているのかどうかが話題の中心です。早場米のサンプル調査が行われ、検出されましたが微量で基準値内ですので問題ありません、うちの地区は検出されませんでした、市場では普通に販売が始まりました。検査結果は「食べられます」安全な基準値内です、と言われても?
秋の大型台風の襲来、あまり被害をもたらさないように願いながら、どこかで、大量の雨が放射能を一挙に流してくれるのでは、へんに期待をする自分がいます。
自分たちの顔より大きく育ったひまわりの花、種がびっしりと詰まり首を垂れているひまわりの収穫です。しかし、人の背丈より大きくなった畑の中で、作業は安全なの?茎などはどうするの?不安は拭えません。
すべての話題は、放射能の話題に収束してしていきます。
これが私たちの福島の現実です。
現状を正しく理解し、健康被害を生じる前に、自衛できることは積極的に取り入れ将来へのリスクを減らしていければと思います。全国からさまざまな知恵がよせられています。人の招いた災い、それを乗り越える知恵も人に与えられていると信じています。 シャローム
平成23年8月
福島を代表する夏の果物に桃があります。完熟した桃は、甘くみずみずしく、それでいてほどよい堅さもあり何とも言えない味わいがします。夏の贈り物として毎年楽しみにしてくれていました。ですが、今年は送らないでください。誰も食べてくれないともったいないので…。今年は様変わりしてしまいました。
放射能汚染地域の果物を食べて、汚染されていない地域に住む自分たちが放射能汚染されたくない。少しでも食物連鎖による内部被爆を避けたいという心情が働いていることはうなずけます。牛肉の汚染問題はこれからの問題の深刻さを暗示しているように思います。
汚染地域と汚染地域外の差別化、それはその人の置かれている生活の場の違い、放射能への意識の違いで大きく異なっていきます。汚染地域をどの範囲で捉えるかも大きく異なっていきます。それによって汚染地域の経済活動は知らず知らずのうちに制限されていきます。それは、風評被害といわれながら拡大の一途をたどっています。
「この饅頭には、ごく微量ですが毒が混入しております。ただし、直ちにお腹が痛くなることはありません。安心してご賞味ください。」こんなキャッチコピーが今の福島産農産物を象徴しているように思います。毒が入っていることがわかれば量の問題ではないのです。基準値以下ですから安全ですと説明されればされるほど不安が拡大していきます。
福島の地に生きようとする私たちにとっては、微量の毒の存在から逃れられない状況の中で、「毒」の正体を正しく理解し、これに基づく自分で納得できる安全基準を持つことしかないように思います。放射能汚染の問題は、これからがより深刻化していくものと思われます。日本の英知を結集し、この正念場をどう乗り越えていけるのか。それぞれの立場で真剣に考えていかなければならない時期に来ているのではないでしょうか。
平成23年7月

福島の夏は、全国的にも猛暑で定評があります。既に6月末から30度を超す日が続いています。今年も去年のような猛暑の夏となるのでしょうか。
私たちの梅雨の記憶は、毎日ジトジトと雨が降り続きいつ上がるともしれないうっとうしい季節であったように思います。ところが、近年は、いつ梅雨入りし、いつ空けたのやら、まったくわからないようです。日本に梅雨という季節が無くなってしまったと考えた方がよいのかもしれませんね。
当たり前であると思っていたものが、いつの間にか変わってしまっている、ある日を境にして変わってしまう。私たちは、現在の姿を当たり前と考え、それが永遠と続くと錯覚してしまう傾向があるようです。しかし、悪夢のような災害も時間の中で刻々と状況は変わっていきます。福島の原発事故による大地の汚染の実態が明らかになってきています。それに対する取り組みも本格化していきます。
私たちは、当たり前として思い守り続けてきたものを改めて見つめ直し、それが再生されることを願うのみです。福島の豊かな自然を自慢できる大地、元気な子どもたちの声が聞こえる大地、当たり前と思ってきた世界こそかけがいのない世界であることを思います。人は助け合いながら歴史を生き抜いて来ました。それはこれからもそうあり続けるでしょう。それはまた私たちの役目でもあるでのだから。 シャローム
平成23年6月
海岸線の津波で流された地域が、大水で再び浸水してしまいます。
壊れた屋根瓦がブルーシートで覆われている家、雨漏りが心配です。
反面、放射能物質を洗い流していきます。大地に降り積もった放射能物
質、地表を覆うホコリのようなもので、わずかな風で舞い上がり、吹きだまりができてしまいます。雨とともに流れ、水の流れに沿って集まっていきます。どこに集まっているかを細かく知ることで身近な対策が可能となります。自然の営みは、全ての災害も呑み込んで水に流していくようです。人間のおごりが、自然の驚異としてうち砕かれ、新たな再生が始ます。梅雨の雨は、大地を清め放射能を洗い流してくれます。新たな命を育てます。人の手で作りだしたものには、人の手で解決する方法も与えられていることを信じて頑張っていきたいと思います。シャローム
平成23年5月
東日本大震災から2ヶ月が過ぎようとしています。しかし、福島は今も原発災害がいつ終息するのか、それまでの間にどれだけの被害をもたらすのか、想像もつきません。
「健康に問題ありません」と言われながら、放射能汚染で住めない土地が広がっています。土地が汚染され農産物に危険の烙印を押されては、自分で作った作物も食べることが出来ません。安全とされる基準値が、事故の長期化とともに引き上げられていきます。過去のデータが1ヶ月もたってから公表されてきます。人災が、さらに人災で被害を拡大し複雑化しています。地域の住民の命を守ると言うことは、その地に住む住民の気持ちに立った対応が必要です。知らされず、危険の中で放置され、死の不安におびえる姿ほど社会で不条理なことはないでしょう。
経済成長の原動力となってきたエネルギー政策の失敗、国策の破綻の原因を、どれだけ謙虚に掘り下げ明らかにしていくことが出来るかがこれからの再生の姿を決めてくるでしょう。国民一人一人が置かれている場から考えることが必要です。私たちは、被爆地となったこの福島から、被災者の立場で積極的に考え、情報を発信していかなければならないでしょう。それがこのような災害を繰り返さないために、さらには、全国から福島を心配し支援してくれている方々に応える道でもあると思っています。
一日でも早く、平凡な日常がもどり、シャローム(平和・平穏)の日々が続くことを願っています。
平成23年4月
「日はまた昇る」
東日本大震災に当たり、ご心配をいただき多くの支援物資も届けられています。シャロームを代表し厚く感謝申し上げます。
東日本大震災が3月11日に発生してから私たちの日常生活は一変してしまいました。福島県は、地震とそれによる福島第一原発の事故により、二重の災害に見舞われました。原発の恐怖はまだまだ終息する気配はありません。放射能への不安から風評被害も広がっています。放射能汚染による二次災害はこれから本格的に問題になってくるものと思います。
福島県では、津波の被害の実態も原発事故のためほとんど把握されていないようです。福島市周辺では、地震による停電・断水等の被害はありましたがすっかり復旧しています。しかし、私たちの周囲にも相双地区から多くの人たちが避難してきています。津波の被害ではなく、原発による退避地域の人たちです。津波の被害は、生き残った人たちで地域再建への道筋が明らかになっていきます。反対に、原発事故の長期化は、地域を解体し家に戻れる見通しを遠ざけていきます。生活再建の見通しを見いだせないままに、不安の中で1日1日をすごしています。屋内退避地区とされた20~30キロ地域の人たちの多くは、避難をしないでそのまま生活し続けています。危険地域と見なされ外部との交流がたたれ、生活物資にも困窮しています。出るも残るも地獄と言えます。私たちは、支援物資を持って飯舘村、南相馬市へも行って来ました。「民間で支援物資を届けてくれたのはみなさんが初めてです。」と村長さん・市長さんの感謝の言葉をいただきました。
この状況を作りだしているのは、人災であることを強く感じます。放射能汚染地域「福島」としての風評被害はこれからの復旧に大きな障害となっていくことが予想されます。現地の状況を正しく伝え、風評被害から福島を守っていきたいと思います。みんなで助け合いながらこの難局を乗り越えていきたいと思います。
明日に光を見いだしていきましょう。光は闇に輝いています。 シャローム
平成23年3月
ニュージーランド での大地震。ビルが倒壊し多くの日本人が犠牲になりました。ご冥福をお祈りします。神戸の大地震の記憶が蘇ります。
地震という自然災害。自然は多くのめぐみを与えてくれます。しかし、時として、それは大きな災いももたらします。人間のおごりを戒めるように。
地震を止める手だてはありませんが、被害を最小限に止めることは可能です。私たちは一つの都市空間に命を預けています。尊い多くの命を守れるかどうか、それは、都市空間が安全な環境となっているのかどうかにかかっています。その課題は地域のユニバーサルデザインに繋がっていきます。現状を検証しながら一歩一歩その歩みを進めていきましょう。 シャローム
平成23年2月
新年を迎えたと思っていると、もう1月が過ぎてしまいました。
寒い日が続き、まだまだこたつから出られない日が続きます。こんな時こそ、じっくりと新たな計画を考える絶好のチャンスです。
教養講座「地元学を考える」が、1月で85回を終了しました。毎月1回の定期開催で8年目に入ります。私たちの周囲にはすばらしい人たちがたくさんいます。その人たちから毎回多くの感動を頂き、また、直接話ができることでうれしくなります。
継続することで見えてくる課題、それを解決するための新たな計画、それは一つの連続性の中で見えてきます。新年度(4月以降)の新たな計画も検討中ですので、期待して頂きたいと思います。


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